多肉植物初心者の私がエケベリアを選んだ理由
5年前のある春の日、友人からもらった手のひらサイズの小さなエケベリアが、私の多肉植物人生の始まりでした。当時の私は植物を育てた経験がほとんどなく、「とりあえず枯らさないようにしよう」という気持ちだけで受け取ったのを覚えています。
なぜエケベリアが初心者に最適だったのか

エケベリアを半年間育ててみて、なぜ友人がこの品種を選んでくれたのかがよく分かりました。エケベリアは多肉植物の中でも特に失敗しにくい品種で、初心者が最初に挑戦するには理想的な特徴を持っています。
まず、水やりの頻度が月に2〜3回程度と少なく、忙しい社会人生活でも管理が楽でした。私のようにIT企業で残業が多い環境でも、週末にまとめて世話をするだけで十分育ってくれます。また、室内の明るい場所であれば特別な設備も不要で、初期投資もほとんどかかりませんでした。
半年で実感した成長の喜び
最初は直径5cmほどだった私のエケベリア「桃太郎」は、半年後には直径8cmまで成長し、葉の色も淡い緑色から美しいピンクがかった色合いに変化しました。特に印象的だったのは、季節の変化とともに葉の色が変わっていく様子で、これが多肉植物の魅力に深くハマるきっかけとなりました。
毎朝出勤前に「今日も元気だな」と確認するのが日課になり、仕事のストレスで疲れた心を癒してくれる存在になっていました。この成功体験が自信となり、現在の200種類コレクションへとつながっています。
エケベリアとの出会い:IT企業で働く私に起きた変化
当時29歳だった私は、典型的な都内IT企業のエンジニアでした。朝9時から夜遅くまでデスクワーク中心の生活で、平日は家と会社の往復、休日も疲れて寝て過ごすことが多い毎日でした。
友人からもらった小さなエケベリアとの運命的な出会い

転機となったのは、2019年4月のある日曜日です。大学時代の友人が我が家に遊びに来た際、「部屋が殺風景すぎる」と言って、手のひらサイズの小さなエケベリア(品種名:桃太郎)をプレゼントしてくれました。正直、植物を育てた経験はほぼゼロ。「枯らしてしまったら申し訳ない」という気持ちが最初の動機でした。
デスクワーク中心の生活に起きた意外な変化
エケベリアを窓辺に置いてから、私の生活リズムが少しずつ変わり始めました。朝起きると真っ先に植物の様子をチェックし、仕事から帰宅すると成長具合を観察するのが日課になったのです。
特に印象的だったのは、3週間目に新しい葉が中心から顔を出した瞬間でした。たった数ミリの小さな変化でしたが、長時間のコーディング作業で疲れた心に、これほど癒しを与えてくれるとは思いませんでした。
初心者だった私が感じた多肉植物の魅力
エケベリアを育て始めて2ヶ月が経った頃、同僚から「最近表情が明るくなった」と言われました。確かに、仕事のストレスを感じた時も、帰宅後に植物と向き合う時間があることで、気持ちの切り替えができるようになっていました。
初心者の私にとって、エケベリアは理想的な植物でした。水やりは週1回程度で十分、特別な道具も不要、そして何より失敗を恐れずに済む育てやすさが魅力でした。IT業界の忙しい毎日でも、無理なく続けられる趣味として、私の生活に根付いていったのです。
初心者におすすめしたい8品種の実際の成長記録
私が実際に育てた8品種の成長データと失敗・成功体験

多肉植物を始めた当初、私は「とりあえず色々試してみよう」と8品種を同時購入しました。5年間の記録を振り返ると、初心者の私でも確実に成功できた品種と、何度も失敗を繰り返した品種がはっきりと分かれています。
成功率90%以上の「絶対おすすめ」品種
エケベリア・白牡丹は、私の多肉植物人生のスタートを飾った記念すべき品種です。購入時は直径4cmでしたが、6ヶ月後には8cmまで成長し、現在も毎年安定して子株を3-4個つけています。水やりを1週間忘れても全く問題なく、社会人の不規則な生活リズムに完璧に対応してくれました。
セダム・虹の玉は成長スピードが圧倒的で、3ヶ月で倍のサイズになりました。特に秋になると葉先が美しく紅葉し、ストレス解消効果は抜群です。葉挿し(※葉を土に置くだけで増える繁殖方法)の成功率も95%と、将来的に販売を考えている方には収益性の高い品種としてもおすすめできます。
要注意!初心者が失敗しやすかった品種
一方で、ハオルチア系は美しさに魅了されて購入したものの、最初の2年間で3株を枯らしてしまいました。水やりのタイミングが他の品種と全く異なり、初心者には管理が困難でした。現在は成功していますが、最初の1年は避けた方が無難です。
この実体験から、初心者の方には「まず確実に成功体験を積める品種」から始めることを強くおすすめします。
失敗しない多肉植物の購入場所選びのポイント
多肉植物を始めたい初心者の方にとって、「どこで購入するか」は成功の鍵を握る重要なポイントです。私自身、最初の1年間で様々な購入場所を試し、それぞれのメリット・デメリットを身をもって体験しました。
ホームセンターでの購入体験と注意点

最初に利用したのは近所のホームセンターでした。価格が手頃で種類も豊富な反面、管理状態にばらつきがあるのが実情です。私が購入した12株のうち、3株は根腐れを起こしており、初心者には見分けが困難でした。
購入時のチェックポイントとして、以下を必ず確認することをおすすめします:
– 葉にハリがあり、色艶が良い
– 土の表面が適度に乾いている
– 株元がぐらつかない
– 病害虫の痕跡がない
園芸専門店での購入メリット
その後利用した園芸専門店では、専門スタッフのアドバイスが受けられる点が最大の魅力でした。初心者向けの品種選びから、自宅環境に適した管理方法まで、具体的な指導を受けることができます。
価格はホームセンターの1.5倍程度ですが、購入後のサポートを考慮すると、初心者にとっては投資価値が高いと感じています。特に、購入から3ヶ月間は無料で相談に応じてくれるサービスは、不安の多い初期段階で非常に心強いサポートでした。
オンライン購入の活用法
慣れてきた現在は、オンライン購入も併用しています。レビューが豊富で、珍しい品種も入手可能な点が魅力です。ただし、実物を確認できないリスクがあるため、信頼できる販売者を見極めることが重要です。

私の経験では、購入者レビューが100件以上あり、写真付きレビューが多い販売者を選ぶことで、失敗率を大幅に減らすことができました。
半年間の育成で学んだエケベリアの魅力と特徴
半年間という短い期間でしたが、エケベリアを育てることで多肉植物の奥深い魅力を実感できました。特に忙しい社会人の私にとって、エケベリアが持つ独特の特徴は理想的な癒しの存在となっています。
ストレス社会に最適な「手間いらず」の美しさ
エケベリアの最大の魅力は、週1回の水やりだけで美しさを保てる点です。私の場合、平日は仕事で帰宅が遅く、土日にまとめて世話をするスタイルでも全く問題ありませんでした。実際に「桃太郎」という品種では、3ヶ月目から葉の色が淡いグリーンからピンクがかった美しい色合いに変化し、毎週末の観察が楽しみになりました。
初心者の方でも、エケベリアなら「毎日の水やり」というプレッシャーから解放されるため、植物育成の入門種として最適です。
季節変化で楽しむ「生きたインテリア」
半年間の観察で最も驚いたのは、季節による色彩変化の美しさでした。春に購入した「ラウィ」は、夏場は青みがかったグリーンでしたが、秋になると葉の縁が薄紫色に染まり、まるで違う植物のような変化を見せてくれました。
この変化は室内の明るい窓際に置くだけで楽しめるため、デスクワーク中心の生活でも自然の移ろいを感じられる貴重な体験となっています。特に在宅ワークが増えた現在、リビングに置いたエケベリアが日々の癒しとなり、仕事の合間に眺めることで気分転換にもなっています。
エケベリアは単なる観葉植物ではなく、時間をかけて変化を楽しむ「育てる楽しみ」を提供してくれる、忙しい現代人にこそおすすめしたい植物です。
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