多肉植物の土作りで5年間失敗を重ねた私が辿り着いた究極の配合
多肉植物を育て始めて最初の1年間、私は市販の培養土で何度も失敗を重ねました。「多肉植物用」と書かれた土を信じて使っていたのに、根腐れで次々と植物を枯らしてしまったのです。特に梅雨の時期、愛用していたエケベリアが一晩で黒く変色した時のショックは今でも忘れられません。
市販の土では限界があると気づいた転機
転機となったのは2年目の夏でした。同じ条件で育てているのに、なぜか一部の鉢だけが元気に育っていることに気づいたのです。よく観察してみると、元気な株は以前に自分で適当に混ぜた土に植えられていました。この発見が、本格的な土作りへの挑戦の始まりでした。

それから3年間、私は週末のたびにホームセンターや園芸店を巡り、様々な用土を購入しては配合比率を変えて実験を繰り返しました。記録ノートには失敗した配合と成功した配合が細かく書き込まれ、今では50種類以上の配合パターンを試した計算になります。
データに基づいた検証で見えてきた真実
特に重要だったのは、排水性と保水性のバランスです。一般的に「排水性が大切」と言われがちですが、実際には適度な保水性も必要でした。私の実験では、水やり後24時間以内に表面が乾き、48時間後に鉢底近くが適度な湿り気を保つ状態が最も成長が良好でした。
現在育てている200種類の多肉植物のうち、95%以上がこの自作配合土で健康に育っています。市販の土だけを使っていた頃の生存率60%と比較すると、その差は歴然です。
市販の多肉植物用土で失敗し続けた3年間の記録
最初の2年間:ホームセンターの土で次々と根腐れ
多肉植物を始めた当初、私は近所のホームセンターで購入した「多肉植物の土」を使っていました。パッケージには「そのまま使える」と書かれており、忙しい平日の合間に手軽に植え替えができると思ったからです。

しかし、この選択が大きな間違いでした。最初に育てていたエケベリア「七福神」は、購入から3ヶ月後に根腐れで枯死。続けて植え替えたハオルチア「オブツーサ」も、同じく根腐れで失ってしまいました。
市販の土で失敗した具体的な問題点:
- 保水性が高すぎて、土が乾くまでに1週間以上かかる
- 梅雨時期になると常に湿った状態が続く
- 排水性が悪く、鉢底から水が抜けにくい
- 有機質が多く含まれ、コバエが発生しやすい
3年目の転機:土の配合について本格的に勉強開始
2年間で約15株を枯らした時点で、「土に問題があるのでは」と気づきました。仕事の昼休みにスマートフォンで多肉植物の専門サイトを読み漁り、土の配合について調べ始めたのです。
そこで初めて知ったのが、多肉植物には「排水性8:保水性2」程度のバランスが重要だということでした。市販の土は一般的な観葉植物向けに作られており、多肉植物には適していなかったのです。
この発見をきっかけに、赤玉土や鹿沼土※といった単体の用土を購入し、自分で配合する道を選択しました。最初は配合比率が分からず試行錯誤の連続でしたが、この経験が後の成功につながる重要な転換点となったのです。
※赤玉土:関東ローム層の赤土を乾燥させた園芸用土。排水性と保水性のバランスが良い。
排水性と保水性のバランスを理解するまでの試行錯誤
多肉植物を育て始めた当初、私は市販の「多肉植物用土」を使っていましたが、なぜか根腐れを起こしたり、逆に水やり後すぐに土がカラカラになってしまったりと、なかなか安定しませんでした。
失敗から学んだ土の基本原理

最初の2年間は本当に苦労しました。特に印象に残っているのが、お気に入りのハオルチア「オブツーサ」を根腐れで失った時のことです。市販の土をそのまま使用していたのですが、梅雨時期に水はけが悪く、気づいた時には根が真っ黒になっていました。
この失敗をきっかけに、排水性(余分な水を素早く排出する能力)と保水性(適度な水分を保持する能力)のバランスについて本格的に勉強を始めました。多肉植物の原産地である乾燥地帯の土壌は、雨が降った時は水分を吸収するものの、すぐに余分な水は流れ出る構造になっています。
実験による配合比率の発見
3年目からは本格的に土の実験を開始しました。同じ品種の多肉植物を10鉢用意し、異なる配合の土で育て比べを行いました。
以下の組み合わせで2ヶ月間観察した結果:
– 赤玉土小粒:鹿沼土:パーライト = 5:3:2 → 最も根の成長が良好
– 市販多肉用土:パーライト = 7:3 → 排水性は改善されるが栄養不足
– 赤玉土のみ → 保水性は良いが夏場に蒸れやすい
この実験で分かったのは、基本用土(赤玉土)で保水性を確保し、改良用土(パーライト、軽石)で排水性を調整するという基本原理でした。忙しい社会人の方でも、この原理を理解すれば水やりの頻度調整が格段に楽になります。

現在は季節や品種に応じて微調整していますが、この基本配合をベースにすることで、5年間で根腐れによる枯死は劇的に減少しました。
自分で土をブレンドし始めたきっかけと最初の配合実験
市販の土に限界を感じ始めたのは、多肉植物栽培を始めて2年目のことでした。特に梅雨時期に何度も根腐れを経験し、「もっと排水性の良い土が欲しい」と切実に感じていました。当時使っていた市販の多肉植物専用土は、確かに便利でしたが、私のベランダ環境では保水性が高すぎて、湿度の高い季節には植物にとって過酷な環境になってしまっていたのです。
最初の配合実験で学んだこと
自分で土をブレンドしようと決意した私は、まず基本的な材料を揃えることから始めました。赤玉土、鹿沼土、軽石、バーミキュライト、腐葉土の5種類を購入し、最初は「赤玉土6:鹿沼土2:軽石2」という配合で実験を開始しました。
この配合で約20鉢の多肉植物を植え替えて3ヶ月間観察した結果、排水性は確実に改善されましたが、今度は水持ちが悪すぎて、仕事で忙しい平日に水やりのタイミングを逃すと、葉がしわしわになってしまうという新たな問題が発生しました。
失敗から学んだ配合調整の重要性
特に印象的だったのは、同じ配合でもエケベリアとハオルチアで反応が全く違ったことです。エケベリアは比較的順調に育ったのですが、ハオルチアは葉の透明感が失われ、明らかに水分不足の症状を示していました。
この経験から、植物の種類や個体差、さらには置き場所の環境に合わせて土の配合を調整する必要があるということを痛感しました。ITエンジニアとしてシステムを最適化する仕事をしている私にとって、この「環境に応じた最適化」という考え方は非常に理解しやすく、むしろ楽しい挑戦でした。
その後、保水性を高めるためにバーミキュライトの比率を増やし、「赤玉土5:鹿沼土2:軽石2:バーミキュライト1」という配合に調整したところ、ようやく理想的なバランスに近づくことができました。
失敗から学んだ多肉植物に最適な土の条件とは

私が多肉植物栽培を始めて最初の2年間は、とにかく失敗の連続でした。特に土選びでは、「多肉植物用」と書かれた市販の土を使っているにも関わらず、根腐れや徒長を繰り返していました。この経験から学んだ、多肉植物が本当に必要とする土の条件をお伝えします。
排水性が最重要:水はけの良さを数値で確認
多肉植物にとって最も重要な土の条件は、間違いなく排水性です。私は実際に土の排水性を測定するため、同じ量の水を注いで完全に流れ出るまでの時間を計測しました。理想的な多肉植物用土は、注水から30秒以内に余分な水が鉢底から流れ出る必要があります。
市販の培養土の多くは、この基準を満たしていません。実際に測定したところ、一般的な花用培養土では水が溜まったままになり、多肉植物専用土でも1分以上かかるものがほとんどでした。
保水性とのバランス:完全に乾燥させない絶妙なライン
ただし、排水性だけを重視して砂利だけの土にしてしまうと、今度は水分が全く保持されず、根が水分を吸収する時間がありません。私が3年目に気づいた重要なポイントは、「一時的に水分を保持し、その後徐々に乾燥する」という絶妙なバランスでした。
具体的には、水やり後2-3日で土の表面が乾き、1週間程度で鉢全体の土が乾燥する状態が理想的です。この状態を作るには、保水性のある素材を全体の20-30%程度配合することが重要だと分かりました。
通気性の確保:根の呼吸を妨げない土作り
見落としがちですが、土の通気性も非常に重要な条件です。多肉植物の根は、土中でも酸素を必要とします。密度が高すぎる土では、根が酸欠状態になり、結果的に根腐れの原因となります。
私は土の通気性を改善するため、軽石やパーライト(真珠岩を高温処理した軽量な土壌改良材)を積極的に配合するようになりました。これらの素材は、土に空気の通り道を作り、根の健康維持に大きく貢献しています。
ピックアップ記事



コメント