冬に多肉植物を枯らしてしまった私の3つの大失敗体験談
私がこれまでに犯した冬の多肉植物管理での失敗は数え切れませんが、その中でも特に「やってしまった…」と後悔した3つの大きな間違いをお話しします。これらの失敗により、愛情を注いで育てていた多肉植物たちを何株も枯らしてしまいました。
失敗1:室内に取り込んだ途端の大量水やり(2019年12月)
最初の大失敗は、ベランダから室内に多肉植物を移した直後に、いつもと同じペースで水やりをしてしまったことです。当時育てていたエケベリア「ラウイ」とセダム「虹の玉」を含む15株を、暖房の効いた部屋に移してから3日後に水やりを実行。結果として、1週間以内に根腐れで7株を失いました。

室内の環境は屋外とは全く異なります。温度は一定でも日照時間が激減し、風通しも悪くなるため、多肉植物の水分消費量は大幅に減少します。それなのに屋外と同じ感覚で管理してしまったのが致命的でした。
失敗2:暖房器具の真横に配置した温度管理ミス(2020年1月)
「寒いから暖かい場所に置けば良い」という単純な発想で、エアコンの温風が直接当たる場所にハオルチア「オブツーサ」を置いてしまいました。温度計で測ると35度まで上昇しており、たった2日で葉が茶色く変色。冬越しどころか、人工的な高温障害を引き起こしてしまったのです。
失敗3:窓際の寒暖差を甘く見た低温障害(2021年2月)
日当たりを重視して南向きの窓際に多肉植物を集中配置したところ、夜間の冷え込みで窓ガラス付近の温度が氷点下近くまで下がっていました。朝起きると、アガベ「笹の雪」の葉先が黒く変色し、完全に凍害を起こしていました。昼間は20度、夜間は2度という激しい寒暖差が、多肉植物にとって大きなストレスとなっていたのです。
これらの失敗を通じて、冬の多肉植物管理がいかに繊細で注意深い観察が必要かを痛感しました。次のセクションから、これらの失敗を踏まえた具体的な改善策をお伝えしていきます。
多肉植物の冬越しで最も重要な温度管理の基本知識
多肉植物の冬越しを成功させるためには、まず彼らの原産地を理解することが重要です。多くの多肉植物は南アフリカやメキシコなどの温暖な地域出身で、日本の冬の寒さは彼らにとって大きなストレスとなります。
多肉植物の耐寒温度を知ろう

私が最初の冬に大きな失敗をしたのは、すべての多肉植物を同じ条件で管理してしまったことです。実際には、種類によって耐寒温度が大きく異なります。
主な多肉植物の耐寒温度目安:
– エケベリア: 3℃~5℃
– セダム: -5℃~0℃(比較的寒さに強い)
– ハオルチア: 5℃~8℃
– アガベ: 0℃~3℃(種類により差が大きい)
– カランコエ: 8℃~10℃
室内管理の温度設定のコツ
社会人の方にとって現実的な管理方法として、私は「最低温度5℃キープ」を基本ルールにしています。これは無暖房の室内でも比較的維持しやすい温度で、多くの多肉植物が安全に冬越しできる目安です。
特に重要なのは急激な温度変化を避けることです。暖房の効いた部屋から急に寒い場所に移動させると、温度差によるストレスで株が弱ってしまいます。私の経験では、1日の温度差を10℃以内に抑えることで、多肉植物の調子が格段に良くなりました。
また、夜間の冷え込みが厳しい日は、段ボール箱や不織布をかぶせる簡易防寒対策も効果的です。忙しい平日でも5分程度でできる作業なので、社会人の方でも無理なく続けられます。
失敗その1:暖房による乾燥で葉がシワシワになった事件とその対策
昨年の12月、私は多肉植物栽培において最も恐ろしい光景を目の当たりにしました。朝起きてベランダから室内に移動させたエケベリアたちを見ると、ぷっくりとしていた葉がまるでレーズンのようにシワシワになっていたのです。
暖房の乾燥がもたらした予想外の被害
IT企業で働く私は、冬場は暖房をフル稼働させて室内を快適に保っていました。しかし、これが多肉植物にとっては大きなストレスだったのです。暖房により室内の湿度が30%以下まで下がり、多肉植物の葉から急激に水分が奪われてしまいました。

特に被害が大きかったのは、窓際に置いていたハオルチア・オブツーサです。透明窓が自慢の美しい品種でしたが、1週間で葉の厚みが半分以下になってしまいました。当時は「水をあげすぎると根腐れする」という知識ばかりが頭にあり、冬越しの乾燥対策を完全に見落としていたのです。
効果的な乾燥対策の実践方法
この失敗から学んだ対策法をご紹介します:
1. 湿度計の設置と管理
– デジタル湿度計を多肉植物のそばに設置
– 湿度40-50%を維持するよう心がける
– 湿度が35%を下回ったら即座に対策を実行
2. 簡単にできる加湿方法
– 植物の周りに水を入れた小皿を複数配置
– 濡れタオルを暖房器具の近くに干す
– 霧吹きで植物の周囲の空気に軽く水分を補給(葉に直接かけない)
3. 置き場所の工夫
– 暖房の風が直接当たらない場所への移動
– 洗面所やキッチンなど、自然に湿度が高い場所の活用
この対策により、翌年の冬は一株も乾燥被害を出すことなく冬越しに成功しました。忙しい社会人でも、湿度計のチェックは朝の歯磨きと一緒に習慣化できますよ。
失敗その2:低温障害を甘く見て大切なハオルチアを傷めた経験

2年前の12月、私は低温障害の恐ろしさを身をもって体験しました。特に大切にしていたハオルチア・オブツーサが、たった一晩で取り返しのつかない状態になってしまったのです。
室内なら安全という思い込みが招いた悲劇
当時の私は「室内に置いておけば冬越しは問題ない」と完全に油断していました。リビングの窓際に置いていたハオルチアたちは、日中は暖房で20度近くまで温度が上がるものの、深夜から早朝にかけては暖房を切るため、窓際の温度は5度以下まで下がっていたのです。
最初の異変に気づいたのは、葉の透明感が失われ、茶色く変色し始めた時でした。触ってみると、いつものプリプリした弾力がなく、ぶよぶよと柔らかくなっていました。これが低温障害による細胞の破壊だったのです。
低温障害の進行スピードに驚愕
ハオルチアは一般的に5度以下になると低温障害を起こしやすいとされていますが、実際にはもっと微妙な条件が関係していることを学びました。急激な温度変化が最も危険で、日中20度→深夜3度という15度以上の温度差が、植物に深刻なストレスを与えていたのです。
特に衝撃だったのは、症状の進行速度でした。最初の変色を確認してから、わずか3日で株全体が腐敗状態になってしまいました。慌てて暖かい場所に移動させましたが、一度ダメージを受けた細胞は回復せず、結局その株は救うことができませんでした。
現在実践している確実な低温対策
この痛い経験から、現在は以下の対策を徹底しています:
– 最低温度計の設置:置き場所の最低気温を毎日確認
– 断熱材の活用:窓際にプチプチシートを貼り、冷気を遮断
– 移動式の管理:天気予報で冷え込みが予想される日は、室内の暖かい場所へ移動

特に効果的なのは、簡易温室の自作です。透明な収納ケースに温度計を入れ、寒い夜だけ多肉植物を収納する方法で、安定した冬越しが可能になりました。
失敗その3:室内管理の落とし穴で根腐れを起こした苦い思い出
3つ目の失敗は、最も痛い思い出として今でも鮮明に記憶に残っています。室内管理に切り替えた安心感から、水やりの頻度を屋外管理時と同じペースで続けてしまったことが原因でした。
暖房の効いた室内での水やり頻度の誤算
エアコンで暖かく保たれた部屋に多肉植物を移動させた私は、「室内だから安全」という思い込みから、秋と同じ10日に1回のペースで水やりを続けていました。しかし、これが大きな間違いでした。
室内では日照時間が極端に減少し、植物の代謝活動が大幅に低下します。私の部屋の場合、ベランダでは1日8時間程度の日光を浴びていた多肉植物が、室内では窓際でもせいぜい3〜4時間程度しか直射日光を受けられませんでした。
根腐れの兆候を見逃した代償
最初の異変は、お気に入りだったエケベリア「ラウリンゼ」の下葉が黄色く変色し始めたことでした。「冬越しのストレスかな」と軽く考えていましたが、その後1週間で株全体がぶよぶよと柔らかくなり、根元から腐敗が始まりました。
慌てて他の株もチェックすると、約30株中8株に同様の症状が見られ、特にセダム系とクラッスラ系の被害が深刻でした。土を掘り返すと、健康な白い根ではなく、茶色く変色した根が出てきた時の絶望感は今でも忘れられません。
室内管理での正しい水やり方法への転換
この失敗から学んだ室内での水やりルールは以下の通りです:
- 水やり頻度を屋外時の半分以下に減らす(10日→20日以上)
- 土の表面から2cm程度の深さまで完全に乾いてから水やり
- 午前中の暖かい時間帯に水やりを実施
- 受け皿の水は必ず30分以内に捨てる
現在では、室内管理時は「水やりを忘れるくらいがちょうど良い」を合言葉に、慎重に管理しています。忙しい社会人の方にとっては、むしろ手間が減って管理しやすいかもしれませんね。
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